『会長の言葉』
森 一成
屈折異常(近視や乱視など)で視力が低下した人は、主に眼鏡店でメガネやコンタクトレンズで補正します。
その際、異常度(度数)は一人一人違うので、検査(検眼)が必要である。
視力低下は単なる屈折異常以外にも、いろいろな原因 (眼病や全身病など) でも起こります。
従って検眼を正確に行うには、単に機械的に度数を計るだけでは十分ではありません。
眼病その他の異常も考慮に入れなければならない。幾つかの先進諸外国では、検眼は専門の学校で勉強して
国家試験に受かった人だけができる専門職制度(オプトメトリー国家資格)が確立されています。
1979年に日本オプトメトリック協会(JOA)を設立し, 日本でも先進国の一員として是非オプトメトリーの
専門職制度を確立しようと目指してきました。メガネを作る時に最も大切なことは、その人に良い視力を提供すること(これをビジョンケアという)で、JOAはこれを基本方針としています。
現在の日本の眼鏡業界を見ると、我々と同じビジョンケアを確りやっていこうとする業者と、
検査は適当にして安く沢山のメガネを売って利益を上げようというディスカウント業者があります。視力は人間にとっては重要な機能ですし、あらゆる面で能力発揮の大きな要因となります。メガネ(又はコンタクトレンズ)で良い視力を提供するということはとても重要な仕事ですし、決して金儲けの手段にすべきではありません。そのためには専門職制度を導入しなければならない。
JOAを発足して30年、国家資格制度の確立に努力して来ましたが、残念ながら未だに制度化されていません。
この間に国家制度が取り入れられた国は何倍かに増えています。
JOAでは今後もオプトメトリー専門職制度の設立を推進していきます。